睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、眠っている間に呼吸が繰り返し止まってしまう病気です。この記事では、睡眠時無呼吸症候群の基礎知識から診断方法、治療法まで詳しく解説します。もし「いびきがひどい」「日中の眠気が取れない」といった症状でお悩みなら、ぜひ参考にしてください。

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠中に呼吸が10秒以上停止する状態(無呼吸)が1時間に5回以上見られる場合は睡眠時無呼吸症候群が疑われます。日本人の成人男性の約4%、女性の約2%が罹患していると言われており、40代以降に増加する傾向があります。

主に次の3つのタイプに分類されます。

気づきにくい症状と兆候

睡眠時無呼吸症候群は自分では気づきにくい病気です。以下のような症状がある場合は注意が必要です。

これらの症状が続く場合は、専門医への相談をお勧めします。特に、運転中や重要な会議中に強い眠気を感じる場合は早めの受診が大切です。

放置すると危険な合併症

睡眠時無呼吸症候群を放置すると、様々な健康リスクが高まります:

早期発見・早期治療が重要な疾患であり、適切な治療によってこれらのリスクを大幅に軽減できます。

自宅でできるセルフチェック

専門医を受診する前に、以下の簡単なチェックリストで自己評価してみましょう。

上記の項目に3つ以上該当した場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。ただし、このチェックリストはあくまで参考であり、正確な診断には医療機関での検査が必要です。ご不安な場合は、当クリニックにご相談ください。

診断方法について

睡眠時無呼吸症候群の診断の際は、主に以下の検査を行います。

問診と身体検査

医師が症状や生活習慣、既往歴などを詳しく聞き取り、身体的特徴(体重、首周りなど)を確認します。

睡眠ポリグラフ検査(PSG)

一晩入院または通院して行う検査で、睡眠中の脳波、心電図、呼吸状態、血中酸素濃度などを総合的に測定します。睡眠時無呼吸症候群の確定診断に最も信頼性の高い検査方法です。睡眠専門施設での検査が必要です。

簡易検査(自宅で実施可能)

当院では初期評価として、自宅で実施できる簡易検査を提供しています。この検査では、血中酸素濃度や気流、いびきなどを測定します。結果に応じて精密検査をご案内します。

治療の選択肢と生活習慣の改善

睡眠時無呼吸症候群の治療として、以下のような方法があります。

CPAP(シーパップ)療法

最も一般的な治療法で、睡眠中に専用の機器から空気を送り、気道を確保します。中等度から重度の症候群に効果的です。保険適用となる場合も多く、当院でも導入と経過観察を行っています。

マウスピース療法

軽度から中等度の方に適しており、下顎を前方に引き出すことで気道を確保します。CPAPが合わない方の代替療法としても用いられます。

手術療法

特定の解剖学的問題がある場合や、他の治療法が効果的でない場合に検討されます。扁桃摘出術や口蓋垂軟口蓋咽頭形成術などがあります。

生活習慣の改善

以下の生活改善も重要な治療の一部です。診断されたら、以下のような生活を心がけましょう。

睡眠時無呼吸症候群は正しい診断と適切な治療により、症状の大幅な改善が期待できる疾患です。日中の眠気やいびきでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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