内科での診療内容と対象となる症状について
内科は医療機関の中でもっとも身近な診療科のひとつで、さまざまな症状や疾患に対応しています。内科では主に身体の内部器官に関連する病気を扱い、全身の健康状態を総合的に診察・治療します。具体的には、呼吸器系(肺や気管支)、循環器系(心臓や血管)、消化器系(胃腸や肝臓)、代謝・内分泌系(糖尿病や甲状腺疾患)、腎臓系、血液系など、幅広い領域をカバーしています。
内科は日常的な健康管理から突発的な症状まで、内科は皆さんの健康を守るパートナーのような存在です。
発熱・咳・喉の痛みなど、風邪症状でお困りの方へ
発熱や咳、喉の痛みといった風邪の症状は、内科での診療が可能な症状です。これらの症状は季節を問わず発生し、多くの方が年に数回は経験するものです。
内科では、まず問診を通じて症状の発現時期や経過、随伴症状などを詳しく確認します。そして体温測定や喉の観察、聴診器による肺音の確認など基本的な身体診察を行い、必要に応じて血液検査や胸部レントゲン、インフルエンザ検査などを実施します。特に高熱が続く場合や呼吸困難を伴う場合は、肺炎などの重篤な疾患の可能性もありますので、早めの受診をおすすめします。
頭痛・めまい・倦怠感が続く方はご相談ください
頭痛やめまい、全身の倦怠感などの症状が続いている場合は、早めに内科を受診しましょう。受診しないままにしておくと、日常生活に大きな支障をきたすことがあるためです。これらの症状は頭痛やめまい以外の疾患に関連する可能性もあるため、適切な診断と治療が必要です。
腹痛・下痢・便秘などお腹の不調に関する診察

腹痛や便秘、下痢などの消化器系の不調は、日常的によくある症状ではありますが、放置すると生活の質を大きく損なう原因にもなりかねません。単なる食あたりやストレスによるものから、感染性胃腸炎、消化性潰瘍、炎症性腸疾患、悪性腫瘍といった病気が潜んでいることもあります。
内科では、これらの症状についても丁寧な問診と診察を行い、必要に応じて血液検査や腹部エコー、CT検査などを組み合わせて診断を行います。お腹の不調が繰り返されるようであれば、我慢せずに受診することをおすすめします。
高血圧・糖尿病・高脂血症など生活習慣病の管理
普段の生活の中で知らず知らずのうちに積み重なる小さな行動——運動をあまりしない、バランスの取れた食事を摂らない、喫煙習慣がある、またはお酒を飲む機会が多い——これらが続くと、体には徐々に変化が起こり始めます。そうした影響は時間とともに表れ、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病のリスクを高める原因となるのです。
特にこれらの病気は、自覚症状がほとんどないまま進行してしまうことが多く、気がついたときにはすでに治療が必要な段階に達していることも少なくありません。
内科では、健康状態を維持するために、定期的な診察と必要に応じた検査を行いながら、個々の状況に応じた助言や治療を提供しています。複数の症状が重なる場合は、メタボリックシンドロームとして総合的に診ていく対応も可能です。薬の使用に頼るだけではなく、生活全体の見直しを一緒に行うことも、内科における重要な役割の一つです。
健康診断で異常を指摘された方の再検査・ご相談

健康診断の結果として「再検査が必要」と伝えられることがあります。再検査が必要とわかったら、多くの方が不安を感じるのではないでしょうか。しかしこの通知は、体の変化や不調をいち早く捉えることができた良いサインでもあります。そのため、できるだけ早い段階で内科を受診することが大切です。内科では健康診断の結果を詳細に検討し、必要な再検査と適切な対応を提案します。
健康診断での異常が見つかった場合「様子を見よう」と放置してしまう方がいらっしゃいます。しかし早期に受診し、適切な対応をすることで治療の負担が軽減され、より良い予後につながることが多いのです。
健康診断で異常を指摘された方は、早めに内科を受診しましょう。
どの診療科を受診すべきかわからない場合もご相談ください
体の調子が悪くなったとき「この症状は何科で診てもらうべきだろう」と迷ったことがある方もいるのではないでしょうか。
咳が続く、だるさがある、頭が重い…こうしたよくある体の不調は、複数の診療科が関係している可能性があり、受診する科に悩むでしょう。
そのようなときの最初の相談先は、内科がおすすめです。内科は臓器別に限定される専門科とは異なり、体の幅広い部分に関わる症状を総合的に診ることができるため、どの診療科を受診すればよいかわからない場合にも適しています。
症状を丁寧にヒアリングしたうえで、必要に応じて各専門科へご案内することも内科の役割の一つです。迷ったときの「入口」として、まずは内科での受診を検討してみてください。